【ブロガーは知っておきたい著作権法の基礎】本のまとめはどこまで許される?表紙の画像は?【翻案権・引用】

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ブログは誰もが書いて世界へ向けて発信できるもの。許可制でないぶん、ほとんどのブロガーの方々には法律の知識はありません。

だから、ブログ記事を公開する際、どこまでが許されるのか、判断がつかず、気にかかることって誰しもあることと思います。

知らずのうちに、どこかの誰かの権利を侵害することのないように、また、後から何かあって、知らなかったでは済まされないですから、ある程度の目安を知っておくことをおすすめします。

それでは、私が色々と調べてみて、まとめた結果を共有します。

私は専門家ではありませんので、法律に照らし合わせた解釈については専門家へご相談されることをおすすめします。
ページ末尾の「リンク」ご参考まで。

 

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著作権・翻案権について調べたきっかけ

 

初めての本のまとめ記事

つい先日、終戦記念日を前に第二次大戦に関わる本の読書感想文をレビューとしてブログ投稿しました。この本は昨年末に読んだもので、無料ブログサービスはてなに投稿していたものを、整形してリライトしたものでした。

読者の方がざっくりした内容を掴めるよう、構成をきちんと決めて、本の内容要約・まとめをやってみようという初めての試みでした。

 

お手本探し

Google検索で本の要約・まとめのブログ記事を検索すると、検索上位に、章立てごとにきっちり書かれているものを見つけました。

まとめとは、全体が隅々まで俯瞰できるよう、満遍なく全体をまとめるべきなのだろう、という危険な認識を持ってしまいました。

 

話題の新刊のまとめを書く

最近の話題の新刊について、このブログでの本のレビューとしては2件目になる投稿をしました。

章立てごときっちり整理して書きました。理由は、以下です。

  • 自分への覚えとしても整理したかった
  • この素晴らしいノウハウを(著者の方の権利を侵害しない程度に)ブログに来てくださる方にも共有したかった

レビューを読んだ方がその本を購入してくれたら皆ハッピーになれるよねと思いながら。

 

ふと、大丈夫かと心配になる

投稿後、ふと、「◯◯のまとめ」って検索上位を頻繁に占めているものだけど、果たしてそれってどの程度まで大丈夫なのか?? 心配になりました。

 

 

著作権の概要

それでは、本題に入る前に、著作権の概要をざっと見ていきます。

 

著作権まわりの言葉の定義

クリエーターを著作者、著作者が労力をかけてクリエートしたもの著作物と呼び、著作者を保護するために与えられる権利を著作権と呼びます。

著作権に関連する法令が著作権法です。

 

著作権法の目的

著作権者の権利を保護することにより、著作者の労力に報いて日本の文化の発展することにあります。

著作権法の目的は著作権法第一条に定義されています。

第一条 この法律は、著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与することを目的とする。

出典:

 

著作物の定義

「思想または感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するもの」であるとされています。

著作物の定義は著作権法第二条一項で挙げられています。

第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

出典:

 

著作物の例は著作権法第十条で挙げられています。

書籍、ブログ、など文章で書かれたものは項目一に該当しますし、本の表紙のデザインは、項目四に該当すると思われます。

第十条 この法律にいう著作物を例示すると、おおむね次のとおりである。
一 小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物
二 音楽の著作物
三 舞踊又は無言劇の著作物
四 絵画、版画、彫刻その他の美術の著作物
五 建築の著作物
六 地図又は学術的な性質を有する図面、図表、模型その他の図形の著作物
七 映画の著作物
八 写真の著作物
九 プログラムの著作物

出典:

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本のまとめ・要約はどこまで許される?

さて、本題に入っていきます。

著作権27条・翻案権に抵触する可能性

まず本のまとめをやる行為は、著作権法27条で定義されている翻案権に触れる可能性があるようです。

 

上記政府のサイトから以下の通り引用します。

翻案権とは

第二十七条 著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する。
(二次的著作物の利用に関する原著作者の権利)

 

ざっくりいうと、オリジナルの著作物をアレンジする、つまり二次的著作物を作る権利が著作者にあるということです。

アレンジする権利は著作者にあるので、あなたが二次的著作物を作る場合、著作者の許可をもらう必要があります。

 

なお、本筋からそれますが、この二次的著作物も、原著作物とは別に権利保護されます。よって、二次的著作物を利用する場合は、元著作物の著作者と、二次的著作物の著作者の両方から許可を得る必要があります。

 

翻案権に関わる解釈の事例

以下の文化庁のサイトに、翻案権に関する解釈の例があります。

ざっくりまとめると

✔︎ オリジナルを元に作成した要約を作成するには、著作者の承諾が必要
✔︎ キャッチコピー・数行程度に短くまとめるのはOK

 

また他には、要約ではなく、感想といった自分のフィルターを通したものはOKのようです。

 

本の表紙はどこまで許される?

 

著作物の例として著作権法第十条で挙げられている通り、本の表紙デザインは項目四に該当し、つまり著作物と言えそうです。

よって、表紙の著作者の権利について、配慮することが必要です。

 

表紙を引用として扱うことを考えた場合

著作物の引用については、著作権法第三十二条に定義されています。

第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。

出典:

 

もっと噛み砕いて、文化庁の質問箱を参照しますと、以下に

[1]公表された著作物であること、[2]公正な慣行に合致すること、[3]報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行われること、[4]出典を明記すること(コピー以外はその慣行があるとき)が必要です(第32条第1項)。[2]と[3]の要件については、少なくとも自分の著作物と他人の著作物が明瞭に区分されていること、引用にいてそれなりの必然性があり、自分の著作物が主で引用する他人の著作物は従たる存在であることが必要と考えられます。

出典:

 

ありうる解釈としては、とある本について言及するためには、タイトルや著者名、出版社などで十分であり、あえて本の表紙の画像まで添付する必然性はない、ということです。

よって厳密に考えると、本の表紙画像を利用する場合は、著作権者の許諾が必要と言えそうです。

実際、結構SNSで「こんな本を読みました〜」って投稿される例って本当に多いと思うんですけどね。厳密にはアウトの可能性がありますね。

ですが、宣伝になるから、著作者は黙認しているのかもしれません。

 

適法であるとする説

表紙写真が拡散されることにより、本の売り上げが増加する可能性があるなど、著作者にとって有益であれば、適法であるという説もあるようです。

そもそもが著作権法の存在目的が「日本文化の発展」なのですから、有益な本が売れて読者の文化的レベルが上がれば、それは目的にかなうものですよね。

 

結論

個人的にはSNSなしの世の中は考えられない今、表紙画像が拡散されるのは本の宣伝になって良いと思うのですよね。

ですが、グレーゾーンですので、無駄にリスクを取ることは避けるのが無難そうです。

 

✔︎ 本の表紙画像は使わない。使いたければ著作権を持っている人の承諾を得る
✔︎ Amazon, 楽天、著作者・公式アカウントのSNS投稿へのリンクを使うのはOK

 

まとめ

最後にまとめると、以下のようになります。

やっても大丈夫そうなこと

✔︎ 本の内容の要約・まとめは数行程度であればOK
✔︎ 本を読んだ感想など、自分の言葉で紡ぐものはOK
✔︎ 本の表紙画像はAmazon, 楽天、公式SNSアカウントへのリンクであればOK

私の考え方

著作権法の存在意義が「日本文化の発展」である一方、素人の私が考える「基本的な考え方」としては、著作物を作る人、受け取って楽しむ人、活用する人、皆がハッピーであるために、どうすればいいか、ということです。
例えば、自分が著作者だとしたら、本の要約をどんな風に纏めて拡散されるのなら許容できるか、どの程度なら侵害された気分になるのか、とか。
場合によってはうまく纏めて拡散してもらえれば、宣伝になるから嬉しい可能性だってもちろんあります。
ゆーりゃ
ゆーりゃ

私は専門家でないので、解釈に不備などあります場合、

お問い合わせページからご指摘をいただけたら嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします。

リンク

文化庁 著作権なるほど質問箱

公益社団法人著作権情報センター

参考文献

文化庁 > 政策について > 著作権

プライベートからビジネスまで 60分でわかる! 図説 著作権 (ディスカヴァー携書) Kindle版

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